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*「三菱電機技報」2007年 Vol.81 No.5から転載。
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パワーデバイス開発動向

3)HVIC技術とインテリジェント化

 

三菱電機のIPMは、1980年後半に業界初として製品化し、これまで多くのパワーエレクトロニスク市場において大きな役割を果たすとともに、技術進歩を遂げてきた。

IPMでは、内蔵するパワーデバイスの制御回路を市場の要求に応じて、駆動回路や保護回路のほか、入力絶縁機能、自己診断機能、さらには演算機能等を付加したインテリジェント化が進められてきた。このインテリジェント化のキーデバイスがHVICである。HVICは、CMOS(Complementary MOS)技術の採用で消費電力を低減するとともに、LSIの微細化プロセス技術を適用することでより高密度な回路を集積することが可能となり、EPROM(Erasable Programmable ROM)内蔵等の多機能化も実現している。現在、HVICは、600Vと1,200V耐圧のプロセスが開発され、DIP-IPM(Dual In-line Package IPM)などで量産適用されている。

このようなパワーデバイス制御のHVIC技術は、モータ制御の応用だけでなく、蛍光灯電子制御、PDP(Plasma Display Panel)駆動制御などの用途や従来のHVICにパワーデバイスであるIGBTを1チップに集積した新プロセスによって小型モータを直接駆動できるシングルチップインバータが開発され、さらなるパワーエレクトロニクス市場の用途が拡大している。

 

4)新材料によるパワーデバイス

 

シリコンを材料としたIGBTでの性能の改善には飽和傾向が予測されるため、現在、SiCなどの新材料を用いた新しいパワーデバイスの開発・研究が行われている。

SiC-MOSFETは、その材料の物性値が優れているだけでなく、材料そのものとデバイスを製造する技術開発により、現在シリコンのIGBTを置き換える最も有望なパワーデバイスと考えられている。そして、SiC-MOSFETの特長である(1) 低損失化、(2) 小型化(高パワー密度)、(3) 高速化、(4) 高温動作化が新しいパワーエレクトロニクス市場の拡大・発展のため期待されている。しかし、実用化のためには、(1) SiCウェーハの大口径化と品質の向上、(2) デバイス加工プロセスの確立、(3) SiCウェーハとデバイス加工のコスト低減など多くの課題が残っている(3)。

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